1.日本語プログラミング言語を用いた実践を行っている教師からの情報収集、雑誌や実践報告集などの事例を整理する中で、次のようなことが明らかになってきた。 ・児童・生徒がコンピュータを動かす場はあるものの、「プログラミング活動をする根拠」が不明確な場合が多い。 ・閉じたプログラミング活動の世界では多くの児童・生徒の学習を発展させることは難しい。 2.本研究のための学習材開発システムとして、Logo言語とともにム-ビ-、写真、音声、手書き文字や絵図等の利用できるマルチメディア環境を整えた。そして、次のような学習プロジェクトを構想し、具体的な学習材の開発を行った。 ・ム-ビ-を参照しながらプログラミングする ・図形の規則性を探究する ・自分の音声をプログラミングの素材として利用する ・図形の規則性を探る活動を支援する 3.開発した学習材の試用から得られた知見 現在、開発した学習材の部分的な試用を行なっている。その結果、 ・マルチウィンドウで映像や写真を提供することで活動のイメージが広がる。 ・音声をプログラミングの素材として扱うことによって、活動に余裕と広がりが出る。 などの効果を認めている。今後、児童・生徒による試行調査を通してデータを蓄積し、プログラミング活動導入のきっかけ、活動が発展するきっかけ、音声や写真などの素材としての効果などについて考察していきたい。
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