本研究はネットワークを利用した効果的な学習支援に関する研究である。 1.教育現場で遠隔教育が進んでいくための条件として、カリキュラム上のどの位置づけて遠隔教育を行うべきかを検討する必要がある。本研究では、実際に遂行されているtime table等の情報を交換し、本実践を進めるための基礎的な知見を得た。 2.従来の学習活動のほとんどは一斉授業であり、特に学年が上がるごとにグループ活動を行う機会が減ってくる傾向が強い。ネットワークを利用した学習活動は次の事柄を取り入れると教育効果が得られることがわかった。 ・目標が明確に決まっていること ・学生にとって実現性の高いプランであること ・そのプランは長期的なものであること・グループ活動に重点を置いたものであること 3.ビデオレターや写真、録音テープ等の交換をプログラムの中に取り入れることによって、学習者の表現力を高める環境作りについて研究を行った。本研究では電子mailの送信、受信としてEudora‐Jを利用した。このソフトは、イメージファイル(バイナリー)をmailと一緒に添付して送る機能を持っており、PICTファイルを交換することが容易にできることを確認した。 4.教育指導にたつ教師のネットワークに対する意識の違いが、「ネットワークと教育」を考えるための重要な要素であることがわかってきた。そこで、教師のネットワークに対する意識を調査し、ネットワークを利用した教育がどのような背景をもつと推進されるかを研究した。 5.教育の中でネットワークを活用した事例を考える場合、どのような授業の流れの中でネットワークやコンピュータ等のメディアが利用されているかを検討することは、授業構成を考える上で必要である。そこで、ネットワークを利用した授業展開について、ゲーム理論を利用して考察を行った。
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