本研究の目的を達成するために、特殊教育におけるコンピュータネットワークの教育利用、教材開発及び評価に関する研究文献及び資料を国内外から収集し、研究成果を中心に検討・分析を行った。また、インターネットの情報サービス形態である電子会議及びデータベースにアクセスし、特殊教育に関する情報の種類や内容を調査した。特に、インターネットの利用例を中心に調査を実施し、詳細に分析を行った。その結果、インターネットは障害児の情報活用能力の育成及び国際理解教育を進めるための教育環境として大きな可能能性があるということを明らかにした。 次に、調査の結果を踏まえて、インターネットを利用した構成主義教授・学習理論による次のようなモデル的教材の開発を進めた。 (1)天文分野、特に彗星に関する教材 (2)環境(酸性雨)に関する教材 (3)世界の物価の比較に関する教材 (4)日本の紹介等に関する教材 なお、本研究ではJonnasenが提唱している知識習得の3段階モデルを用いて教材開発を進めた。 これらの研究成果を日本科学教育学会第19回大会(大分大学)で発表するなど、当初に計画した研究目的、研究計画・方法に対し、達成することができた。 今後の課題としては、開発した教材を学校現場で試用し、その有効性を明らかにする。また、インターネットの活用を促進するための教員用研修教材を開発することが挙げられる。
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