標記の研究課題を期間内に遂行するために、補助金交付の初年度に当たる平成7年度には、既存の設備・備品を最大限に活用して、インターネットの特にWWW(World-Wide Web)上に提供されている各種の英語文献を詳細に調査し、それらをダウンロードするという作業から出発した。入手した英文データを独自の区分に準拠して、いくつかの専門分野・ジャンルに整理・分類した。 続いて、これらの英文データをテキストデータヘッド構造へと構築し、各種のコンピュータ分析にとっての的確な対象として整備した。これらを独自のホームぺ-ジ(http://www-olp.kj.yamagata-u.ac.jp/)から、匿名(anonymous)ftpサービス(ftp://kgzetton.kj.yamagata-u.ac.jp/pub/)を開始した。同時に、基幹データ英文の提供をリストしてハイバーリンクの型式で公開した。これらのサービスは、既存設備であるパーソナルコンピュータを用いて開始したものであるが、多くの研究者や、インターネット関連の雑誌等から、早い時期に注目を受けた。 完成年次に当たる平成8年度には、研究・情報公開の主力機器となるべきワークステーションの機種選定を綿密に行い、平成8年10月末に機種決定後、12月初旬に、Sun Microsystem社製のインターネットサーバNetrai15を導入した。導入直後から当該機器の設定を開始し、さまざまな技術的問題を克服しながら、かつ、従来使用してきた既存機器の役割等との整合性を保った環境整備が終了し、平成9年3月初旬から本格的に情報提供を開始した(ホームページのURLは従前通りである)。また、構築したデータベース本体のみならず、それらを英語学的、更には文体論的に分析した成果を著書として出版したのをはじめ、学会の研究発表やシンポジウムの形で発表した。分析結果や発表内容等は、上記ホームページからも公開している。
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