研究概要 |
1.帰国子女学級における情報教育 本年度は附属高校大泉校舎(大泉地区)にISDN回線(NTT INS64)を敷設し,大学(小金井地区)の情報処理センターを通してキャンパスLANと接続し,それを利用した大学との通信実験を行い,接続を確認した.また,大泉地区に設置したワークステーションをWWWサーバーとし,生徒のホームページ作成のシステムを構築し,情報発信のための情報教育を実施した.内容は,発信した情報に対する自己責任,他人の発信した情報に対する知的所有権などを骨子とした.米国との電子メールによるコミュニケーションは本年3月に行う予定である. 2.大学における情報教育 HTML言語の機能を活用したマルチメディアの電子教科書「情報科学概論」を開発し,大学1年次の学生を対象とした授業を実施し,アンケート分析による評価を行った.それによると,おおむね電子教科書は分かりやすいという評価を得たが,自宅での学習ができないなど,印刷教材との併用の必要性も指摘された. 次に,ハイパーテキスト構造をあらかじめ学習した学生とそうでない学生の学習到達度の実験を行い,電子教科書に使うハイパーテキストの構造についてのデータを収集した.ハイパーテキストは,テキスト全体のイメージがつかみにくく,学習終了後も,テキストの内容を全部読んだのかどうか不安であるという指摘もあった.これらの分析は本年度の学会で発表する予定である.
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