英語のイメージを高める主要素として、親近性の高いテーマを用いたグループ・ワークを設定し、5月中旬〜7月上旬、2ヶ月間弱の期間をもうけて、グループ・ワーク(班単位課題学習)を実施した。4月下旬、等質性の検定(第1回共通総合英語テスト)、の結果、下位テストの読解テストで等質性が認められなかった(0.05<0.48)以外はすべての下位テスト及び総合で等質性が確認された。7月下旬の有意性の検定(第2回共通総合テスト)では、実験群(4つのテーマ群合同)と統制群(無課題群)の間には5%水準で、下位テストのリスニング(0.05>0.15)、基礎学力(0.05>0.12)、テープ・ディクテーション(0.05>0.06)で、さらに総合(下位テストの合計)(0.05>0.01)で有意差が確認された。なお、英語のイメージを高めるものとしてグループ・ワークの他に、英語の歌のカラオケ(カラオケ機器による)を年度に1回の割合で試みた。実施後のアンケートを読むと英語の歌のカラオケは英語のイメージを高める上で効果があると考えられる。ただ、使用法や使用頻度は授業に対する効果の面から充分、考慮されねばならない。英語のイメージを高めるものとして、「教師」「学習者の英語のイメージ」「テキスト(教材)」、「教具(視聴覚機器)」「課題」「学生間の交互作用」があると考えられるが、グループ・ワークは「課題」「学生間の交互作用」に含まれており、教授法の側面は「教師」に含まれると考えられる。なお、媒体の統合者は生物である「教師」である。グループ・ワークは学習者の向学心にフィットするテーマであり、且つ学友との交互作用を最大限度に高めるテーマでなければならない。
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