研究課題/領域番号 |
07680281
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
橋本 正継 安田女子大学, 文学部, 助教授 (00189507)
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研究分担者 |
山口 武志 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (60239895)
岩崎 秀樹 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助教授 (50116539)
竹下 政範 安田女子大学, 文学部, 教授 (80188177)
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キーワード | 新しい学力観 / 算数科 / 数学科 / 評価 / 一般化 / 課題学習 / メタ認知 / 認識論 |
研究概要 |
新しい学力観は、その名の示すとおり、ひとつの見方・考え方であり、教育界におけるその語の使用頻度ほどには、概念や性格が明確に規定されているわけではない。しかしながら、ますます加速する時代の変化や社会の要求を認識し、そのテンポや規模に見合う対応が求められていることだけはじじつであろう。われわれはいま学力に対する新しい価値を創造していかなければらなない段階にいるといえよう。こうした流れの中で、平成4年度から改訂された新学習指導要録では注目すべき措置がなされた。すなわち、「関心・意欲・態度」という見えざる学力の重視が示唆され、「知識・技能」といった見える学力からみえざる学力への移行に本腰が入れられるようになってきた。 これを受けて、筆者らは、当初、「関心・意欲・態度」に関わる評価の方法と評価尺度の開発を目標としていた。しかし、こうした議論の精緻化がともすれば数学教育の磁場から大きく外れて、数学教育の思想的背景をもちえないというジレンマに陥ることになった。すなわち、「関心・意欲・態度」といったものを抽象的・形式的に規定しても、算数・数学学習に固有な認識の育成に深く関連した「関心・・意欲・態度」の明確化に到達しえないということである。そこで、具体形な教材や問題に即して、ここでこういう認識の変容がみられるのが健全な数学的関心であり、態度であると、具体的に抑えることが有益でると考えるに至った。そのため、本年度は、「関心・意欲・態度」を数学的に育成する場トシテ「課題学習」を据え、さらに優れて数学的な考え方である「一般化」を目標とすることで、「関心・意欲・態度」の数学認識に深く関わる部分を具体的な教材に基づき考察した。また、最終年度にあたりこれまでの成果を研究成果報告書にまとめた。
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