研究課題
基盤研究(C)
昨年度は、学生と教員との意識のずれに焦点を当て、全学部の教員と学生を対象とした意識調査を行った。その結果、学生の自己診断と教員が行う評価との間にはかなりの差がみられることがわかった。特に、自主性や熱中度などの数項目については学生よりも教員の方が厳しい評価を持っていることが明らかになった。また、学生の教員に対する要望も多くあることも示された。これらの結果をもとに、他学部の協力員との話し合いの場を持ち、その原因の追求や改善方法について検討を加えた。この成果を生かすために本年度は、大学の授業のあり方や研究指導の方法など具体的な授業改善についての研究を進めた。本年度の研究の成果を箇条書きにして次に示す。1.昨年度に引き継いで他学部の協力員を求め、研究母体をより大きくして現在の大学教育の課題についての検討を加えた。その結果、受講者つまり学生の動機付けを優先させなければならないことで一致した。2.上記の1.を達成するために、学生による授業評価を行った。この際、どのような評価内容にすべきか、また、どのような形式にすべきかの検討も加えた。3.授業評価だけに頼るのではなく、各教科で重点的に育成すべき能力について検討を加え、その育成方法を考案するとともに実際の授業に組み込み学生の評価を待った。4.大学の授業改善のためには、授業研究を深める必要があるとの判断で一致した。そして、各研究員の授業を公開することを前提にした公開方法やその視点などについて、実際の授業をもとに検討を加えた。5.大学教育の改善にあたっては、大学教員が常に自己の教授・研究資質の向上を図ることが必要であることで一致し、そのシステムの構築や内容・方法についての調査を行った。
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