階層的知識表現のための型付き論理プログラミング言語による学習の基礎研究 本年度は、オブジェクト指向論理型言語としてその展開が期待されているF論理上で、帰納的一般化を行う学習方式の基礎研究を行った。具体的には、F論理の階層的かつオブジェクト中心のスタイルで記述された領域知識と実際のデータの間に不整合性がある場合に、領域知識を修正し、データと無矛盾なものに自動変換することを意図している。そうした修正を行うための可能な戦略としては、いくつか考えられるが、本研究では、1階の(型なし)言語上で開発されてきた極小多重汎化手法を拡張したものになっており、そうした基本的手法が高度な記述力をもつF論理に適用できることを理論的に実証している。特に、計算量の問題に関しても、多くの部分が多項式時間の計算量で収まることを証明し、今後の実際の応用研究への一つの重要な指針を与えることができた。
|