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1996 年度 実績報告書

超並列グラフリダクションにおける発現的戦略獲得に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07680377
研究機関北海道大学

研究代表者

高井 昌彰  北海道大学, 大型計算機センター, 助教授 (00206707)

キーワード発現的計算 / 超並列計算 / 負荷分散
研究概要

1.超並列グラフリダクションのための発現的負荷分散システムの実現
前年度に実現した実時間可視化サブシステム上に、ラムダ式の超並列グラフリダクションシステムの構築を試みた。しかしエージェントの状態遷移規則の設計は予想以上に難しく、限られたシミレーション時間内では、エージェント間の協調によるリダクション動作の発現には至らなかった。そのため研究計画を一部修正し、超並列グラフリダクションのための発現的負荷分散システムの構築を先行させることにした。負荷分散エージェントが軽負荷ノードを発見する機構に、確率学習オートマトンと遺伝的アルゴリズムを融合した強化学習を応用することにより、適応性の高い負荷均衡を発現させる。
2.超並列計算機への実装とシミュレーション実験
超並列計算機SR2201に上記の発現的負荷分散システムを移植した。入出力を伴わない仮想的な独立タスク集合を用いたシミュレーション実験により、適応性の高い負荷分散機能が実現されていることが確認された。また、タスク転送先のノードクラスタが自己組織的に構築されていくという興味深い事実も確認された。この現象は発現的計算モデルの特徴の一つであると考えられる。
3.研究成果の総括
最後に研究成果を総括し、モデルの問題点を検討した。残念ながら、グラフリダクションそのものを実現するエージェント間の協調動作の発現には至らなかった。しかしその前段階として試作した発現的負荷分散システムにおいては、超並列計算機を用いたシミュレーション実験の結果、優れた自己組織的性質が認められ、発現的計算モデルの実用的な応用分野として期待できることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masaharu Munetomo: "StGA : An Application of a Genetic Algorithm to Stochastic Learning Automata" Systems and Computers in Japan. 27-10. 68-78 (1996)

  • [文献書誌] 冨川裕樹: "利得行列が不可視である行列ゲームへのStGAの応用" 電子情報通信学会論文誌D-II. J80-DII. 700-702 (1997)

  • [文献書誌] Masaharu Munetomo: "Genetic-Based Dynamic Load Balancing : Implementation and Evaluation" Lecture Notes in Computer Science. 1141. 920-929 (1996)

  • [文献書誌] 村井康紀: "遺伝的アルゴリズムによる始点制御ルーティング" 情報処理学会研究報告. 96-108. 43-48 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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