研究概要 |
平成7年度の研究実績は(1)VTR映像の連続収集システムの構築,(2)連続映像から3次元モデルを再構築する基本方式の実装の2点に要約される.(1)に関してはワークステーションと追記型光ディスク装置を結合して毎秒30フレームの時間分解能でビデオ映像を収録できるシステムを開発し,以降の実験用データベースを構築することができた.(2)に関しては基本アルゴリズムとして(a)3次元ボリュームデータ形式で3次元構造を再構築する方式(佐藤,山本;“複数撮影画像からの3次元モデルの再構成とテクスチャマッピング技法",情報処理学会第51回全国大会)と(b)オプチカルフローを用いて層構造を認識し2.5次元的に立体構造を再構築する方式(浜田,山本;“連続ビデオ画像からの2.5次元的再構成",電子情報通信学会1996年総合大会)を提案し実装してそれらの特性を調べた.(a)の方式は3次元ボリューム空間で3次元モデルを再現するため,巨大な記憶空間と計算量を必要とするが,完全な3次元形状モデルを再構築できる利点がある.(b)の方式は2次元空間の処理であり,計算量も記憶容量も少ない反面,画像を奥行きの異なる数枚のプレーンとして3次元化するものであり,応用は立体視などに限定される事がわかった.
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