研究概要 |
ネットワーク環境下における大学の教育研究では,学内の構成員にデータベース・サービスを行う情報システムが必要となる。これは,データベースを検索システムからなるものが,大学図書館で開発してきたOPAC(Online Public Access Catalog)を拡張することにより,実現しうるものである。 まず,OPACの導入状況の調査を行い,同時に,OPACの利用教育の問題点を調査した。1995年の7月〜8月にかけて,部局図書室を含む国内の大学図書館1,052館を対象として郵送調査を実施し,774館から回答を得た。OPACの導入館は,国立大学図書館では88%に達しており,全体でも69.8%となっている。今後1,2年の間に全体でも8割をこえるのは確実である。こうしたOPACの普及は,学内に統一された検索方法,インタフェースの情報システムをもたらしていくことになるが,問題の一つは導入教育である。現在,OPACを導入している大学図書館の50.4%が利用のための教育を実施しているが,教育担当者の不足,施設の不足などに問題がある 一方,OPACは,学内用の情報システムとしてだけでなく,インターネットを用いた学外への情報提供手段ともなっている。米国のほとんどの大学図書館がインターネットでOPACを公開しているが,我が国では21大学図書館に過ぎない。これらの国内で公開しているOPACについて調査し,比較を行うとともに,ディレクトリを作成して,インターネットで提供した。
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