| 研究概要 |
本研究は,工業製品の外形形状に用いられる商品位な意匠曲面形状を対象とし,(1)意匠曲面の性質を,デザイナの描くスケッチ図の解析と生成曲面の内部モデルの解析の両者を通して明らかにし,(2)デザイナの意図を満たす意匠曲面の生成と評価方式を確立することが目的である.平成8年度における研究により,以下に成果を得た.各課題で,補助頂いた機器が有効であった.
1.意匠曲面の性質の可視化
筆者らが考案した「曲面稜線」により,デザイナ-の描くレンダリング図中の特徴的な部分を強調し,可視化することを行った.特に,格子映像線とテクスチャマッピングの手法を導入し,映像に関する性質を見いだした.学会大会および研究会で報告した.
2.曲率パターンを指定した曲線の生成
意匠曲面の生成には,その基準線の曲率パターンが重要である.そこで,(1)基準線の曲率パターンを,パラメトリックな曲線で指定し,高次接続を拘束条件として解き,高品位曲線の構成法を開発した.(2)また,実際に用いる傾斜スプライン定規のモデルを作成し,これまで提案した曲線生成法での曲線の評価を行った.(3)クロソイド曲線の生成法を考案し,高品位な補間曲線の構成法を提案した.これらは,学会論文,大会,研究会等で報告した.
3.プロトタイプシステムの開発と評価
新しい構想に基づく位相構造モデルのプロトタイプを作成し,曲面形状入力と生成の試行をおこなった.これらも,学会大会等で報告した.
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