平成7年度には、以下の研究成果を得た。 (1)生産座席システムにおける生産計画/スケジューリングの手順について試案を構築した。(2)生産座席のタイプを検討し、いくつかの生産座席のタイプを提案した。(3)多段階フローショップ型生産システムへの生産座席システムの適用可能性を検討するため、従来型の生産指示方式と生産座席による指示方式のシミュレーションモデルを構築し、実験を行った。実験結果によると、受注したオーダの正確な作業時間が受注時に分からない場合であっても、生産座席システムが有効に機能し、受注遅れの正確な予測ができる、平均生産リ-ドタイムの短縮に効果がある、といった長所とともに、平均生産リ-ドタイムの分散が大きくなる、といった短所が分かった。(4)工場や生産技術研究所を訪問し、生産管理の実務を調査するとともに、生産座席システムの加工・組立型生産システムへの適用可能性について意見聴取を行った。この結果、生産座席システムがこれらの生産システムに広く適用し得る可能性の高いことが分かった。(5)パーソナルコンピュータのデータベース・ソフトを使った生産管理システムのプロトタイプを作成した。 上記結果のうち、(1)は、外国雑誌への掲載が予定されており、(2)と(3)と(4)の成果の一部は外国雑誌へ発表するため、整理し投稿した。
|