研究課題/領域番号 |
07680468
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中井 達 九州大学, 経済学部, 助教授 (20145808)
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研究分担者 |
時永 祥三 九州大学, 経済学部, 教授 (30124134)
岩本 誠一 九州大学, 経済学部, 教授 (90037284)
児玉 正憲 九州大学, 経済学部, 教授 (20028989)
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キーワード | 帰納的学習 / 多段決定モデル / 最適配分モデル |
研究概要 |
平成7年度の研究では、社会資本整備における決定問題を数理モデルとして解析することと、最適化のための学習理論として帰納的学習を取り入れる方法を考えるため、従来の研究成果を収集することに重点をおいた。また、この問題を資源配分問題として定式化するための条件、適応可能な範囲についての検討や、マクロ経済レベルで成立する均衡解についての動的計画法からの接近を試みるとともに、基礎的理論についていろいろ検討を試みた。 この結果、基本的な枠組みとしては、社会資本整備の決定問題を解析する方法として有効な動的システム理論が適用できる可能性があるとの見通しが得られている。また、未整理のデータからの政策決定を行う方法として、帰納的学習により不完備情報の多段決定問題が有効な手段を提供する可能性があるとの見通しも得られている。 当初計画したように研究者との討論や、学習方法や基礎理論についていろいろと検討することが中心となっており、個別的に進行する傾向があるが、当初計画通りに進行していると考えられる。研究推進の上での今後の課題としては、各種アンケートや日常の言語形式で記述された社会資本整備への意見などを、判断ルールにまで整備するシステムを構成することは数量化などの点でやや困難であるため、システム構成に正確に反映していないケースもありうる。しかし学問的には基礎的部分の理論を検討することが重要であり、その点を整備することから、研究計画を推進していくことも重要であろうと思われる。 また、これらの結果を日本オペレーションズリサーチ学会などの研究発表会を始め、シンポジウムなどの機会を捉えて公表しあわせて研究論文の形で公刊している。
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