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1996 年度 実績報告書

地震動の空間変動特性とこれによる構造物の立体応答性状に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07680480
研究機関宮城工業高等専門学校

研究代表者

渋谷 純一  宮城工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (70005461)

研究分担者 遊佐 正樹  東北大学, 工学部, 教務職員 (00260422)
キーワード地震動 / アレー観測 / コヒーレンス / クロススペクトル / 平滑化 / アンサンブル平均 / 多点入力 / 立体応答
研究概要

1.地震動アレー観測記録のコヒーレンス評価法の検討
地震動の空間変動特性の定量的評価法としてのコヒーレンスの計算には、記録のパワースペクトル、クロススペクトル評価に期待値演算が含まれるが、次の2つの方法によって期待値操作を行い、結果として得られるコヒーレンスの比較検討を行った。〔方法1〕:パワースペクトル、クロススペクトルを振動数領域で平滑化する。〔方法2〕:多くの地震による記録について、フーリエ振幅スペクトルを基準化した後、パワースペクトル、クロススペクトルをアンサンブル平均により評価する。
振動数領域での平滑化スペクトルによるコヒーレンスは、選択する平滑化バンド幅によって値が変動する。バンド幅を大きくすると、高振動数域の値は安定するが、低振動数域の値が低下する。スペクトルのアンサンブル平均によるコヒーレンスは、全体に安定した値となる。多くの地震による記録から得られる〔方法1〕によるコヒーレンスの平均と〔方法2〕によるコヒーレンスを振動数について平滑化したものはほぼ同じ結果を示す。
2.空間変動のある地震動入力による構造物の立体応答の解析
4本の柱から成る1層の1スパン×スパンの立体骨組モデルに、空間変動を考慮した模擬地震動を各柱位置に入力し、モデルの応答を計算した。解析のパラメータは、モデルのスパン長と固有周期である。スパン長が大きいほど、4本の柱位置に入力される地震動相互のコヒーレンスは低下することになる。
構造物のスパン長が大きくなると、構造物中心における並進変位応答は小さくなるが、全体のねじれ応答変位が大きくなる。これはスパン長が大きくなるほど、入力される地震動相互の相関性が小さくなり、並進振動については平均化の効果が強く現れる一方、異なる地動によるねじれ成分入力が大きくなるためである。並進応答とねじれ応答の両方の影響を受ける柱の最大相対変位応答はスパン長の増大に対して低下する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 和田 芳明: "地震動アレー観測記録のコヒーレンス評価法に関する考察" 日本建築学会大会学術講演梗概集. B-2. 227-228 (1996)

  • [文献書誌] 飯藤 將之: "柱部材モデルを解析変数としたRC立体架構の静的弾塑性解析" 構造工学論文集. 42B. 123-130 (1996)

  • [文献書誌] 渋谷 純一: "Effect of Spatial Variation of Ground Motion on Surface Soil Amplification." Proc.Eleventh World Conference on Earthquake Engineering. Paper No.890 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2013-10-03  

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