筆者は表面波プラズマがプラズマの大面積化に最適であると考え、既に大面積の平板状真空容器を製作した。本研究の目的は密度分布を測定し、その密度分布の制御法、測定方法を開発することである。 平板状大面積の真空容器を用いて、プラズマ密度の横方向分布を測定した結果では、側壁近傍を除き中央部ではほぼ一様であり、薄膜の量産に適すると判断される。なぜなら、他の円形・長尺・小型の真空容器の場合の実験から、縦方向の密度分布は表面波を反射させることにより、ほぼ一様化させることが比較的容易に可能と推測されるからである。平行して、小型の平板真空容器(テスト・スタンド)を用いて、これまでの複探針法よりも正確な密度測定法を探索(実行)すべきと考えられた。目下、高精度の密度測定法の準備を行っている。 また平行して、大面積表面波プラズマのモデルを用いて、プラズマ生成のメカニズムの解明、密度分布の一様化並びに高密度化の方法を理論的に探索しつつある。
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