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1995 年度 実績報告書

異常輸送に基くディスラプティブ不安定性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07680545
研究種目

一般研究(C)

研究機関核融合科学研究所

研究代表者

伊藤 公孝  核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50176327)

研究分担者 伊藤 早苗  九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70127611)
浜田 泰司  核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (20023723)
佐貫 平二  核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (80109355)
キーワードディスラプティブ不安定性 / 異常輸送 / 輸送係数の分岐 / 電流拡散係数 / 圧力勾配 / 磁気井戸
研究概要

この研究の目的は、種々のディスラプションの現象の中核をなす、突発的成長(トリガー現象)と急速なプラズマ分布発展の物理を理論的に解明する事である。対象となる突発的現象が従来想像されている単純な不安定性でなく、輸送現象の中にあるカタストロフィが、ディスラプティブ不安定性のような破壊的現象を起こし得るという、物理的描像を提案するところに主題がある。
平成7年度は、本研究計画の初年度である。そこで、研究計画の構想を実体化する事がまず第一の課題である。そのために、理論的モデルを次の観点に区分し、構成を始めた。
(1)輸送係数の分岐がどのように現れるか、(2)MHDモードの発達が、磁気面の破壊を通じて輸送係数をどう変化させるか、(3)輸送係数の変化が、MHDモードの成長をどのように変えるか、(4)初期の状態が、どの最終状態にどのタイム・スケールで移行するか。
まず、この全体構成を検討し、この方針で研究計画を進めることを確認した。各々の過程の区分と、特徴的時間・空間スケールの整理を始めた。課題(1)については、磁気丘配位の場合(トカマクでは、鋸歯状波の発生する中心部分が相当する)圧力勾配に閾値があって、輸送係数が急に大きくなる分岐があり得る事が見出された。そこで、(2)、(3)の課題について、輸送係数と、モードの発達を記述するモデル方程式を導いた。その結合を解析した結果、輸送係数と、モードの振幅とのあいだに、連鎖機構が働き、両者とも増大を続けるカタストロフィーが起きる事が確認された。(4)の終状態に達する時間スケールは、増大した輸送係数で記述される、短い時間になることが判る。これらの結果は、論文にまとめられている。実験結果との比較も始められ、ディスラプテイブ崩壊中の電場変動の観測の初期データも検討している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 伊藤公孝(他): "Self-sustained magnetic braiding in toroidal plasmas" Plasma Phys.Contr.Fusion. 37. 707-713 (1995)

  • [文献書誌] 伊藤公孝(他): "A sawtooth model based on the transport catastrophe" Plasma Phys.Contr.Fusion. 37. 1287-1297 (1995)

  • [文献書誌] 矢木雅敏(他): "Self-sustained plasma turbulence due to current diffusion" Physics of Plasmas. 2. 4140-4148 (1995)

  • [文献書誌] 福山淳(他): "Transport simulation on L-mode and improved confinement" Plasma Phys.Contr.Fusion. 37. 611-631 (1995)

  • [文献書誌] 伊藤公孝(他): "The role of electric field in confinement" Plasma Phys.Contr.Fusion. 38. 1-49 (1996)

  • [文献書誌] 伊藤公孝(他): "Entropy production and inward heat pinch of plasma" J.Phys.Soc.Jpn.65(印刷中). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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