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1995 年度 実績報告書

ディーゼル排気粒子状物質(DEP)生体影響に関する研究-活性酸素が関与する細胞障害-

研究課題

研究課題/領域番号 07680588
研究種目

一般研究(C)

研究機関北海道医療大学

研究代表者

森 洋樹  北海道医療大学, 薬学部, 教授 (80001056)

研究分担者 金光 兵衛  北海道医療大学, 薬学部, 助手 (00265084)
林 英幸  北海道医療大学, 薬学部, 助教授 (00103193)
キーワードディーゼル排気粒子 / 活性酸素生成物質 / 補体活性化
研究概要

1.DEPの0_2^-生成物質の分離同定と0_2^-生成機構の解析
(1)DEP中の0_2^-生成物質の分離と精製:DEPの総重量の1/3はヘキサン可溶性物質であり、1/3はメタノール可溶性物質であり、更に残りの1/3は煤(すす)である。この研究では、DEPのメタノール可溶性物質に着目し0_2^-生成物質の分離と精製を試みた。その結果、シリカゲルクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、更に、分取用HPLCによって数種類0_2^-生成物質を分離し得た。
DEP中の0_2^-生成物質の化学構造の解析:(1)の方法によって分離された化合物について、MS、NMRなどの方法によって、化学構造の決定を試みた。その結果、2種類のフェノールカルボン酸の化学構造を決定し得た。更に、その化学構造は、合成された標品と機器データを比較することによって確認した。
(3)0_2^-生成機構の解析:現在、DEPから分離・精製された0_2^-生成因子について、0_2^-生成反応の速度論的解析、化学量論的解析を行なっている。
2.DEPの補体に対する作用の解析
(1)DEPによる補体活性化の機構の解析:補体は血清中に存在するタンパク質群であり、活性化されると、種々の機構で炎症の原因となることが知られている。従って肺細胞に固着したDEPは補体活性化を介して生体に障害を与える可能性がある。本研究の実験において、DEPが緩衝液中でヒト補体系を活性化し得ることが明らかとなった。更に、DEPが補体の古典的経路、第二経路、ずれの経路を活性化するかを2価金属イオンを要求性によって検討した。免疫溶血反応と活性化に伴うC3ペプチド切断に関する実験結果より、DEPは主として、補体の第二経路を活性化することが明らかとなった。DEPによる補体第二経路活性化の機構は現在検討中である。(2)DEP中の補体活性化因子の性質:DEPの緩衝液中には、補体の第二経路を活性化する物質が存在することが明らかとなった。補体活性化因子の分離・精製は現在検討中である。
3.その他の課題
1)活性化酸素を介する細胞障害の評価、2)DEP中の活性酸素生成物質の変異原性評価、3)0_2^-生成反応の生体内における酵素的活性化の評価は、現在検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y. Mori, H. Hayashi M, Sagai: "Inhibition of catalase activity in vitro by DEP" Jounal of Toxicology and Environmental Health. 47. 101-110 (1996)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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