研究課題/領域番号 |
07680667
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
金沢 徹 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80028141)
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研究分担者 |
山崎 和生 旭川医科大学, 医学部, 助手 (60241428)
大保 貴嗣 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90207267)
鈴木 裕 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (50183421)
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キーワード | 筋小胞体 / カルシウムポンプ / カルシウムATPアーゼ / 触媒部位 / 構造解析 / 機能解析 / アミノ酸残基 / 分子機構 |
研究概要 |
1.筋小胞体Ca^<2+>-ATPaseの触媒サイクルにおいて、カルシウム・酵素・ATP複合体形成に伴う酵素のコンフォメーション変化と、それに引き続くリン酸化中間体形成に対する溶媒水の影響を、反応液の水を有機溶媒で部分的に置換することによって調べた。その結果、水の活動度の減少によってカルシウム・酵素・ATP複合体形成に伴う酵素のコンフォメーション変化の速度は全く影響されないが、それに引き続くATPから酵素タンパク質へのリン酸基転移反応が著明に遅くなることが明らかとなった。このことは、Ca^<2+>-ATPaseの触媒サイクルの初期段階において、水分子が酵素の迅速なturnovertに重要な役割を果たしていることを示している(J.Biol.Chem.271,5481-5486,1996)。 2.筋小胞体Ca^<2+>-ATPaseをcyclohexanedioneで化学修飾することにより、ATPaseの触媒部位に存在する2個のアルギニン残基を同定した。これらのアルギニン残基は、一次構造上約100残基離れた位置にあった。このことは、ATPaseの触媒部位がATPaseの一次構造上遠く離れた二つのドメインから構成されていることを示している。さらに、各種の基質によるプロテクションを調べた結果、これらのアルギニン残基はATP結合部位のうち、リン酸基が結合する領域に位置していることが明らかとなった(in preparation)。
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