研究課題/領域番号 |
07680673
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
坂内 四郎 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70019579)
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研究分担者 |
佐藤 英世 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (60235380)
石井 哲郎 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (20111370)
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キーワード | 活性酸素 / 抗酸化物質 / ストレスタンパク質 / 酸化ストレス / マクロファージ |
研究概要 |
我々はこれまで、マウスのマクロファージにおいて酸化ストレスで誘導される23-kDaタンパク質を発見し、その遺伝子をクローニングしている。本研究では、このタンパク質の機能を調べる目的で、まず、ラット肝より相同タンパク質を精製した。その結果、このタンパク質はチオール化合物依存的に、ある種酵素タンパク質の酸化的失活変性を防止することが明らかになった。また、このタンパク質はヘミンに親和性を持ち、ヘミンとよく結合すること、およびヘミンと結合すると酸化変性防止作用は失われてしまうことが明らかになった。 この23-kDaタンパク質が酵素の酸化的失活変性を防止することは、このタンパク質が抗酸化作用を有することを示唆する。試験管内での実験ではこの作用はチオール化合物であるジチオスレイトール存在下で発揮され、チオール化合物は自らが酸化的損傷を受けた23-kDaタンパく質の再生に関与するものと考えられた。そこで、生体内での再生系を推定するために、チオレドキシンとその還元システムを23-kDaタンパク質と共存させ、抗酸化作用を検討した。しかしながら、このコンビネーションでは抗酸化作用は明らかにはならなかった。加えた酸化刺激が強すぎ、チオレドキシン系を直接に傷害した可能性も考えられ、更に検討する必要がある。 一方、肝より23-kDaタンパク質の精製標品を多量に得ることは困難なので、このタンパク質の遺伝子を大腸菌・酵母のシャトルベクターに組み込み、酵母による大量調整を試みた。その結果、酵母に23-kDaを作らせることには成功したが、実用になるほどの大量を合成する組み換え体の作製にまでは到らなかった。
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