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1996 年度 実績報告書

ショウジョウバエDNA複製酵素遺伝子の機能と発現調節

研究課題

研究課題/領域番号 07680704
研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

山口 政光  愛知県がんセンター, 研究所・生物学部, 室長 (00182460)

キーワードPCNA / ショウジョウバエ / DNA複製酵素遺伝子 / 転写調節エレメント / 転写因子 / 遺伝子導入動物
研究概要

1.PCNA遺伝子発現制御エレメントの個体レベルでの解析:PCNA遺伝子発現制御領域に種々の変異を導入した遺伝子導入ハエ百数十系統についてlacZ発現を指標にして、各発生過程において機能する転写制御エレメント(DRE:DNA複製関連エレメント、URE:上流制御エレメント、E2F結合サイト)を同定した。E2F結合サイトは全発生過程を通じてPCNA遺伝子発現に必須であり、DREは発生初期から幼虫期に至る過程で必須となり、またUREは幼虫の各組織での発現に重要であることがわかった。
2.転写因子Gal4の標的組織特異的発現系を利用したDNA複製酵素遺伝子制御因子の解析:野性型DREF(DNA複製関連遺伝子制御因子)を、ショウジョウバエ複眼原基特異的に過剰発現させると、複眼の形態異常が生じることがわかった。これはDREFの過剰発現による複眼原基での、異所的な細胞周期の誘導によってもたらされたものと考えられ、現在詳細な解析を進めている。またdominant negative型DREFを唾腺で過剰発現させると唾腺染色体の倍数化を阻害することが、明らかとなった。これは、唾腺細胞でのendoreplicationの進行にDREFが機能していることを意味している。
3.他の生物種のDREFホモログの検索:抗ショウジョウバエDREF抗体を用いたイムノスクリーニング法により、カイコからDREFホモログのcDNAの候補を複数単離することに成功した。現在それらの塩基配列を決定しつつある。一次構造の比較により、両種でよく保存されているドメインが見つかれば、その部分を利用してPCRプライマーをデザインし、RTPCR法を用いて哺乳動物のDREFホモログを検索する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yamaguchi,M.et al.: "Roles of multiple promoter elements of the proliferaring cell ……" Genes to Cells. 1. 47-58 (1996)

  • [文献書誌] Yamaguchi,M.et al.: "Expression patterns of DNA replication enzymes and the ……" Biol.Cell. 85. 147-155 (1996)

  • [文献書誌] Hirose,F.et al.: "Isolation and characterization of cDNA for DREF ……" J.Biol.Chem.271. 3930-3937 (1996)

  • [文献書誌] Takahashi,Y.et al.: "DNA replication-related elements cooperate to enhance ……" J.Biol.Chem.271. 14541-14547 (1996)

  • [文献書誌] Ryu,J.-R.et al.: "Transcriptional regulation of the Drosophila raf protooncogene" Nucleic Acids Res.(in press). (1997)

  • [文献書誌] 山口政光: "DNA複製・修復と発癌" 羊土社, 11 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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