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1995 年度 実績報告書

シャペロニンGroEの機能的形態形成過程の構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 07680717
研究機関京都大学

研究代表者

畑 安雄  京都大学, 化学研究所, 助教授 (10127277)

キーワード大腸菌 / GroE / GroEL / GroES / 結晶構造
研究概要

シャペロニンが他のタンパク質の構造形成を制御するタンパク質であることはよく知られている。しかしながら、シャペロニン系の中で最もよく研究されている大腸菌シャペロニンGroEにしても、GroEL/GroES複合体がどのようなメカニズムでタンパク質の構造形成に重要な働きをするかは明らかになっていない。昨年GroELの結晶構造が決定され、14個のサブユニット(分子量約6万)は環状七量体が二つ重なって十四量体の中空シリンダーを形成していることが明らかになった。一方、GroESについては、電子顕微鏡による研究から、GroEL_<14>-GroES_7-ADP_7の複合体を形成することが示されたが、詳細な立体構造や機能については殆ど分かっていない。その結果、研究テーマは、Sサブユニット(分子量約1万)の立体構造解明へと移ってきた。本課題研究や他グループのX線解析の研究から、GroESは、βバレルを核としβヘアピンを屋根とする柔軟性に富んだ七量体ドームを形成し、その底にモ-ビルループが存在していることが明らかになった。この結果から、GroES複合体はGroES_7ドーム中央の穴をGroEL_<14>シリンダー中央の穴に軸を一致させるように重なり、GroESのモ-ビルループでGroESと結合して二十一量体として機能発現すると考えられる。このことは、GroEL/GroES複合体の結晶構造解析の結果を待たなければならないであろう。更に、シャペロニン複合体系の主たる機能が、未熟タンパク質をフォールドさせのかアンフォールドさせることなのか、また、GroESと未熟タンパク質がGroELに対して同じ側に存在するときにフォールディング過程が進行するのか或いは逆側の時なのか、活性発現メカニズムに関して解明されるべき多くの疑問が残されている。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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