研究概要 |
1)ヒトDAN遺伝子を含むゲノムDNAのクローニングおよび構造解析 ヒトゲノム由来のP1ライブラリーをスクリーニングすることによって、DAN遺伝子の全エキソンを含むゲノムDNAをクローン化することができた。構造解析の結果、ヒトDAN遺伝子は4個のエキソンから構成されていることが明らかになった。また、すべてのエキソン/イントロン境界配列はAG/GTルールに合致していた。興味深いことに、DAN遺伝子の第一イントロン内には、マイクロサテライトマーカーとして知られているCAリピートが存在していた。このCAリピートがマーカーとして有効であれば、LOHの解析を含むゲノム解析が飛躍的に進展しうると期待される。 2) Two-hybrid法によるDAN結合蛋白質遺伝子のクローニング DAN遺伝子産物と特異的に結合する蛋白質に対するcDNAをクローン化するために、酵母のtwo-hybridシステムを用いて、ラット正常肺由来のcDNAライブラリーに対してスクリーニングを行った。その結果、2個の独立した陽性クローン(DA31,41)が得られた。構造解析の結果、両遺伝子とも新規の蛋白質をコードしていることが明らかになった。現在、この特異的相互作用の生物学的意義について検討している。
|