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1995 年度 実績報告書

アフリカツメガエル卵無細胞系におけるDNA複製開始蛋白質とS期開始機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07680762
研究種目

一般研究(C)

研究機関熊本大学

研究代表者

塩田 正樹  熊本大学, 理学部, 教授 (80134526)

キーワードアフリカツメガエル / DNA複製 / 複製開始蛋白質 / DNAヘリカーゼ / P1蛋白質
研究概要

アフリカツメガエルの卵無細胞抽出液から、1)DNA複製の開始で起こるDNAの"巻き戻し"を直接検出する、2)二本鎖DNA(pSVOOCAT DNA)を鋳型として、DNAポリメラーゼα・プライマーゼ、DNAヘリカーゼ存在下でDNA合成を誘起しうる能力を持つ因子を同定する、という2つの方法を用いてDNA複製開始蛋白質と思われる蛋白質を単離することに成功した。その結果、単離した蛋白質は分子量96kDaと140kDaのサブユニットから成るヘテロダイマーであることが判明した。また、この蛋白質は1)とじた2本鎖DNAに"ひねり"を入れることによって、2本鎖DNAを局部的に開く能力を持つこと、2)局部的に開かれた部分から2本鎖DNAを1本鎖DNAに解離させる能力(DNAヘリカーゼ活性)を持つことが解明された。さらに、この蛋白質の部分アミノ酸配列を決定し、現在、この蛋白質の遺伝子を解明している。
本研究からアフリカツメガエルの卵無細胞DNA複製系よりDNA複製開始蛋白質と思われる蛋白質を単離することができた。この単離した蛋白質は他の生物では見つかっていない新規なもので、この発見はDNA複製の解明上、大変有意義である。この蛋白質は試験管内ではDNA複製開始を誘起し、カエルの胚でDNA複製開始を行っている可能性が示唆された。しかし、生体内で実際にこの蛋白質が複製開始を行っているかを解明するためには、別なより直接的な証明が新たに要求されてきた。また、この蛋白質はカエル胚でのみ存在し、機能しているのか、あるいは一般の真核細胞で普遍的に機能しているのか、という問題点も新たに浮上してきた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Someya,A.: "The association and involvement of the P1 protein family in a cell free extract of Xenopus eggs" Biochem.Biophys.Res.Commun.209. 823-831 (1995)

  • [文献書誌] Someya,A.: "The possible involvement of replication-related proteins with a DEAD-box-like motif in cell-free DNA replication of Xenopus eggs" Biochem.Biophys.Res.Commun.212. 1098-1106 (1995)

  • [文献書誌] Someya,A.: "The possible involvement of DNA-dependent protein kinase in the phosphorylation of P1 protein in cell-free DNA replication of Xenopus eggs" Biochem.Biophys.Res.Commun.213. 803-814 (1995)

  • [文献書誌] Murakami-Murofushi,K.: "Selective inhibition of DNA polymerase a family with chemically synthesized derivatives of PHYLPA,a unique Physarum lysophosphatidic acid" Biochim.Biophys.Acta. 1258. 57-60 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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