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1996 年度 研究成果報告書概要

リソソーム膜蛋白質の局在化に関与する細胞質因子の同定およびその役割

研究課題

研究課題/領域番号 07680770
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 細胞生物学
研究機関九州大学

研究代表者

田中 嘉孝  九州大学, 薬学部, 助手 (20217095)

研究期間 (年度) 1995 – 1996
キーワードリソソーム / エンドソーム / ソーティングシグナル
研究概要

本研究は、リソソーム膜蛋白質の細胞質領域を認識しリソソームへの移行を仲介する細胞質因子を同定し、さらに、このような細胞質因子のリソソーム膜蛋白質の選別・輸送過程における分子認識機構を解明することを目的とする。
ラット肝より調製した細胞質画分を分子量85,000のリソソーム膜蛋白質(LGP85)の細胞質領域とGTSの融合蛋白質固定化カラムに流し、様々な溶出条件を検討したところ、細胞質因子は0.5M NaClで溶出されること、さらに、SDS-PAGEにより細胞質因子の分子量は90,000(CF90)と53,000(CF53)であることが判明した。このような精製過程での細胞質因子の有無は、LGP85細胞質領域の合成ペプチドを西洋ワサビパーオキシダーゼで標識したプローブを作成し、ドットブロット法により確認した。また、細胞質因子とプローブの結合は過剰量のペプチドで阻害されたことから特異的である。
両細胞因子CF90とCF53のN末端アミノ酸配列を調べたところ、CF90は16個、CF53は11個のアミノ酸配列を決定することができた。ホモロジー検索の結果、CF90は熱ショック蛋白質の1つであるHSP90と、さらに、CF53は微小管の構成成分であるβ-チューブリンのN末端アミノ酸配列と一致した。このことは、HSP90とβ-チューブリンの抗体を用いたイムノブロッティングによりさらに確認した。
現在、HSP90とβ-チューブリンがリソソーム膜蛋白質であるLGP85のリソソーム局在化機構のどのようなステップに関与しているのか、またLGP85のリソソームでの機能(例えば細胞質蛋白質の分解など)にどのように関与しているのかについて検討中である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 田中嘉孝: "ゴルジ体以降の選別" 日経サイエンス. 25・3. 41-50 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 田中嘉孝: "ライソゾーム蛋白質の選別・輸送" 生体の化学. 46・12. 204-209 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 姫野勝: "リソソーム酵素の構造とその受容体" 日本臨床. 53・12. 2892-2897 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 姫野勝: "蛋白質生合成過程、翻訳後プロセシングとリソソームへの輸送機構" 日本臨床. 53・12. 2898-2903 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] YOSHITAKA,TANAKA: "SORTING FROM GOLGI APPARATUS" NIKKEI SCIENCE. VOL.25, NO.3. 41-50 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] YOSHITAKA,TANAKA: "SORTING AND TRANSPORT OF LYSOSOMAL PROTEINS" SEITAINOKAGAKU. VOL.46, NO.3. 204-209 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] MASARU,HIMENO: "LYSOSOMAL HYDROLASES HAVE SPECIFIC CONFORMATIONAL DOMAINS FOR ACQUISITION OF MANNOSE-6-PHOSPHATE" NIHONRINSHO. VOL.53, NO.12. 2892-2897 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] MASARU,HIMENO: "BIOSYNTHESIS PROCESSING,AND LYSOSOME TARGETING OF ACID PHOSPHATASE" NIHONRINSHO. VOL.53, NO.12. 2898-2903 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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