研究課題/領域番号 |
07680778
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
木原 裕 関西医科大学, 医学部, 教授 (20049076)
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研究分担者 |
山本 章嗣 関西医科大学, 医学部, 講師 (30174775)
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キーワード | 結像型軟X線顕微鏡 / ゾーンプレート / シンクロトロン放射光 / ナノイメージング / UVSOR / 冷却CCDカメラ / in vivo 細胞観察 / ホヤの血液細胞 |
研究概要 |
昨年までに、50nmの分離能でウェットな生物像を観察できるゾーンプレート軟X線顕微鏡を完成させた。このシステムでは、水をふくんだ生物試料を試料容器(ウェットセル)に入れ、真空中に保持し観察する。このシステムで、筋原繊維、プロトプラストなどウェットな試料の結像を行った。 平成7年度の分子科学研究所・UVSOR研究施設での共同実験では、 (1)工学顕微鏡で観察したものを、そのままX線顕微鏡で観察する (2)大気中の試料をそのまま観察する ことを目標に、前述のX線顕微鏡のシステム改良をした。具体的には、試料まわりを大気中に出した設計となっており、ウェットセルも新たに作製した。これにより、光学顕微鏡による試料の位置合わせも可能となり、生物試料の大気中での観察もできた。また、試料の交換が容易になり、試料のセットから観察までの時間が短縮された。検出器に冷却CCDカメラを用い、検出効率の向上をはかった。波長1.4nmにおいて#2000メッシュの像のエッジから評価した分解能は、25-75%の立ち上がりの幅から、0.17μmと見積もられた。 このシステムで珪藻、ホヤの血液細胞など多くの細胞生物試料につてドライ、ウェットどちらの像も観測できた。今回の実験で観察に用いた波長は0.94nmの4次光で、その時の倍率は342倍であった。
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