研究課題/領域番号 |
07680815
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
門田 朋子 千葉大学, 医学部, 助教授 (00089864)
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研究分担者 |
諸井 佳代子 千葉大学, 医学部, 助手 (80110352)
溝手 宗昭 帝京平成大学, 情報工学科, 教授 (70009645)
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キーワード | 神経伝達物質トランスポーター / ドーパミン・トランスポーター / 成長円錐 / PC12細胞 / 免疫組織化学 / NGF / モノクローン抗体 |
研究概要 |
神経伝達物質トランスポーター(Tp)はシナプス間隙こ放出された伝達物質を神経週末内へ再取り込みする機能を持ち、シナプス伝達の終息と伝達物質の再供袷に不可欠の重要なシナプス関連蛋白質てある。伝達物質Tpの発現を検索するため、次のような取り組みを展開した。 1)神経伝達物質トランスポーターに対するモノクローン抗体の作製 伝達物質TpのcDNAを作製して、これらに対するモノクローン抗体を作製した。今回はドーパミンTp(DAT)、セロトニンTp、小胞アミンTpに対する抗体を作製した。 2)抗ドーパミン・トランスポーター抗体の特異性の検討 DATとエピネフリンTp(NET)のホモロジーか高いため、抗DAT抗体の使用に当たっては、それの厳密な特異性か要求される。このため次のような検討を加えた。(1)線状体と小脳皮質のシナプトゾーム分画に抗DAT抗体を用いてウエスタン・ブロットを行った。DATが特異的に存在する線状体分画のみに抗体が認識する蛋白が存在した。(2)抗原としたDATのcDNAを前半(ホモロジーは高い)、と後半(ホモロジーは低い)に分けたペプチドを作製し、抗DAT抗体に対し吸収テストを行った。後半のcDNAのみか吸収能を発揮した。(1)(2)の結果より、今回得られた抗DAT抗体は、DATのみを認識するDAT特異約な抗体であると考えられた。 3)PC12細胞におけるDATの発現とその動的局在 神経細胞分化時におけるDATの発現とその細胞内の動的局在をPC12細胞を用いて免疫組織化学的に検索した。PC12細胞に神経成長因子(NGF)を投与し、神経細胞を分化させる。この時のDAT発現の検索から次のことか明らかとなった。(1)DATの発現は神経細胞分化初期は細胞体て大幅に増強される。(2)DATは小顆拉の形で表面膜へ運ばれる。DATを組み込んだ形質膜の部位から、神経突起の伸長が始まる。(3)成長円錐表面膜に、最初からDATを組み込んだ形で、神経突起は伸長する。
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