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1995 年度 実績報告書

ストレスの初期反応の中枢性機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07680858
研究機関久留米大学

研究代表者

田中 正敏  久留米大学, 医学部, 教授 (10080954)

研究分担者 田中 隆彦  久留米大学, 医学部, 講師 (20217045)
横尾 秀康  久留米大学, 医学部, 講師 (00174847)
吉田 眞美  久留米大学, 医学部, 助教授 (50148285)
キーワードストレス / 脳 / 初期反応 / ノルアドレナリン / セロトニン / 青斑核 / 脳内透析潅流法 / ラット
研究概要

実験にはWistar系雄性ラットを使用した。ラットを麻酔下に、脳定位固定装置に固定し、脳内透析用プローブを青斑核、扁桃体の基底外側核などに挿入し、術後24時間以降に、人工脳脊髄液を用いて潅流を行い、潅流液中のノルアドレナリン含量、セロトニン含量、それらの代謝産物含量を電気化学検出器付きの高速液体クロマトグラフィーにより定量した。安定した基礎放出量が得られた後、ストレス負荷実験を行った。
その結果、一度電撃ストレスを受けた箱に再び入れるがその際電撃は受けないという恐怖条件づけストレスにより、扁桃核基底外側核のセロトニン放出が亢進すること、このセロトニン放出亢進はベンゾジアゼピン系抗不安薬であるミダゾラムを前投与することにより抑制されることが明らかになった。またベンゾジアゼピン受容体の部分的作用薬であるY-23684によっても抑制された。これらの事実からストレス初期に生じる扁桃核の基底外側核のセロトニン放出亢進が不安の惹起と関連している可能性が示唆された。
さらに青斑核にプローブを植え込み同部を潅流し、潅流液中のノルアドレナリン含量を定量したが、α_2受容体の拮抗薬であるヨヒンビンの青斑核への投与や電撃ストレスによりノルアドレナリン放出が亢進することが示され、ノルアドレナリン神経系の起始核として重要な同部位のノルアドレナリン神経細胞がα_2受容体により抑制的調節を受けていること、ストレスで青斑核のノルアドレナリン放出が亢進することなどが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 河原幸江: "Conditioned fearによる扁桃体セロトニン神経活動の変動とミダゾラムとY-23684の作用" Neurosciences. 21. 57-60 (1995)

  • [文献書誌] 野田安孝: "ストレス抵抗ラット(Stress Resistant Rat)の育成" Neurosciences. 21. 93-96 (1995)

  • [文献書誌] 山田茂人: "ラット線条体スライスからのdopamine遊離に対するhaloperidolの作用-dantrolene及びW-7による検討-" Neurosciences. 21. 101-104 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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