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1996 年度 実績報告書

ミクログリア由来プラスミン生成系の神経系における意義について

研究課題

研究課題/領域番号 07680864
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

中嶋 一行  国立精神・神経センター, 神経研究所・代謝研究部, 室長 (50175494)

研究分担者 今井 嘉紀  国立精神, 神経センター・神経研究所・代謝研究部, 室長 (20270689)
高坂 新一  国立精神, 神経センター・神経研究所・代謝研究部, 部長 (50112686)
キーワードミクログリア / プラスミノーゲン / プラスミノーゲンアクチベータ-
研究概要

本年度の目標として(1)ミクログリア由来プラスミノーゲン(PGn)およびプラスミノーゲンアクチベータ-(PA)の産生調節因子を既知物質から探索する。(2)ミクログリア由来PGnおよびPAの産生調節をニューロンとの細胞間相互作用から検討する。(3)ミクログリアによるPGnおよびPAの生体内における産生を検討する。の3点をあげ、検討した結果、以下の諸点が明らかとなった。
(1)昨年度、種々の成長因子やサイトカインのなかでPGnおよびPAの産生を促進する因子としてNGFを明らかにしたが、新たにBDNF,NT-3,NT-4/5などのニューロトロフィンも同様の作用をもつことを示した。4種のニューロトロフィンはほぼ同等の活性を示し、50-100ng/mlの濃度で約4-6倍の増加をもたらした。ミクログリアがニューロトロフィンの特異的レセプターを発現している可能性が推測されたため、その存在をmRNAおよび蛋白レベルで検討したところ、高親和性レセプターであるtrkA、trkB、trkCの他、低親和性レセプターであるp75が発現されていることが示された、
(2)培養ニューロンとミクログリアをコカルチャーする方法を用いてミクログリア由来PAの産生を検討したところ、ニューロンの存在によりミクログリアによるPAの産生は約10倍増加した。ニューロンの培養上清をミクログリアに添加することによっても同様の結果が得られることから、ニューロンはミクログリア活性化を引き起こす可溶性因子を産生するものと推測された。
(3)昨年に引き続き、顔面神経のアクソトミ-の系を用いて、活性化ミクログリアがPGnまたはPAの産生をおこなうかどうか免疫細胞を化学的に検討したが、作製抗体および市販抗体ともに明瞭な結果を与えなかった。現在、RT-PCR法を用いて検討している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hamanoue M: "Neurotrophic effect of hepatocyte growth factor on CNS neurons in vitro" Journal of Neuroscience Research. 43. 554-564 (1996)

  • [文献書誌] Nakajima K: "Induction of urokinase-type plasminogen activator in rat facial nucleus by axotomy of the facial merve" Journal of Neurochemistry. 66. 2500-2505 (1996)

  • [文献書誌] 中嶋一行: "グリア細胞と神経栄養因子:最近の進歩" 神経精神薬理. 18. 765-770 (1996)

  • [文献書誌] Nakajima K: "Topical issues in microglia research" Goh Bros (Enterprise Humanities Press), 16 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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