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1995 年度 実績報告書

脊椎動物網膜におけるGABA_Cレセプターの役割

研究課題

研究課題/領域番号 07680899
研究種目

一般研究(C)

研究機関広島修道大学

研究代表者

高橋 恭一  広島修道大学, 商学部, 助教授 (70138121)

キーワード脊椎動物 / 網膜 / 水平細胞 / シナプス / γ-アミノ酪酸(GABA) / 電圧固定法 / アゴニスト / アンタゴニスト
研究概要

脊椎動物網膜水平細胞から視細胞への抑制性シナプスは、中心-周辺拮抗的受容野の周辺部応答形成及び三原色説過程から反対色説過程への色覚変換に関与する重要なシナプスである。水平細胞は、γ-アミノ酪酸(GABA)を神経伝達物質放出している。最近、水平細胞自身にGABA感受性のあることが報告されたが、その機能については不明である。今年度は水平細胞のGABA感受性を検討するため、アメリカナマズ(Ictalunus punctatus)網膜から単離した水平細胞を電圧固定し、(GABA)によって惹起される電流応答の生理学的及び薬理学的性質を解析した。
生理学的解析:水平細胞のGABA電流応答は脱感作を殆ど示さなかった。この電流は、塩素イオン(Cl^- )によって運ばれる。用量-応答曲線から求めたEC_<50>は約2μMであり、HIII係数は約2であった。ノイズ解析から求めたシングルチャネルタンダクタンスは約7pSであった。GABA感受性は、水平細胞の表面に均一に分布していた。ガラス管微小電極法を適用して測定したGABA応答の逆転電位は、約-30mVであった。
薬理学的解析:GABA_Aレセプターアゴニストのmuscimolやアンタゴニストのbicucullineとpicrotoxin、またモデュレーターのpentobarbital及びdiazepamは全く効かなかった。GABA_Bレセプターアゴニストのbaclofen、アンタゴニストのCGP35348も無効であった。cis-4-aminocrotoronic acid (CACA)やtrans-4-aminocrotonic acid (TACA)は、GABAと同じ効果を有していた。
以上の実験結果から、水平細胞にはGABA_Cレセプターが存在すること、またこのレセプターの活性化によって水平細胞は脱分極することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] TAKAHASHI, Kyoh-Ichi: "GABA-induced chloride current in catfish horizontal cells mediated by non-GABA_A recptor channels." Japanese Journal of Physiology. 45. 437-456 (1995)

  • [文献書誌] TAKAHASHI, Kyoh-Ichi: "Actions of nipecotic acid and SKF89976A on GABA transporter in cone-driven horizontal cells dissociated from catfish retina." Japanese Journal of Physiology. 45. 457-473 (1995)

  • [文献書誌] TAKAHASHI, Kyoh-Ichi: "Modulation of neuronal function by intracellular pH" Neuroscience Research. 24. 109-116 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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