研究課題/領域番号 |
07680928
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
半田 康延 東北大学, 医学部, 教授 (00111790)
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研究分担者 |
松村 康弘 東北大学, 医学部, 助手 (60271912)
清重 佳郎 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (30169958)
伊橋 光二 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (40160014)
松下 登 東北大学, 医学部, 助手 (80165810)
八木 了 東北大学, 医学部, 助教授 (90135137)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 脳性麻痺 / 治療的電気刺激 / 痙性 / 筋電図 / 動作解析 / 歩行 |
研究概要 |
1:電子筋肉運動器ニューロテックによる治療的電気刺激(TES)訓練 6例の痙直型脳性麻痺を対象としてTES訓練をおこなった。刺激は、上肢では肘屈筋群と筋群、下肢では大腿四頭筋と総腓骨神経をそれぞれ交互に刺激した(動筋と括抗筋の交互刺激)。治療効果の判定は、膝関節と足関節の関節可動域(ROM)の変化を徒手的に測定することに加えて、二次元動作解析装置(Quick Mag)による可動域の変化を計測した。膝振り子試験時の筋の同時収縮の状態を刺激前と刺激後に測定した。これらの結果を短期間のTES(治療開始1週間以内)と、長期間のTES(治療開始1ヶ月以上)に分けて比較検討した。 3例の脳性麻痺を用いた短期TESの結果では、全例に痙性の減弱による足関節ROMの改善が、Quick Magによって示された。また膝振り子試験では、刺激前に認められた動筋と括抗筋の同時収縮が、刺激後では括抗筋の収縮が減弱しているという結果が得られた。他の3例の長期TESでは、全例に膝関節と足関節ROMの改善が、徒手的測定によって認められた。 2:貫皮電極式機能的電気刺激(FES)によるTES訓練効果 痙直型脳性麻痺1例、脳血管障害2例、脊髄損傷1例で貫皮電極を用いた麻痺肢へのTES訓練を1年以上の長期にわたり行った。刺激パターンでは平成7年度の本研究で作成したものを用いた。上下肢ともに痙性の軽減と随意性の改善がいずれの症例でもみられた。ことに下肢へのTESでは、歩行時の2次元動作解析の結果、体幹の安定性、歩容の改善、歩行速度の改善などがみられた。 これらのことから、TESによる筋や神経の刺激によって求心性神経が刺激され、脊髄を介して括抗筋への抑制メカニズムが働いた結果、痙性の減弱によるROMの改善や随意運動の改善が認められたものと考えられた。
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