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1996 年度 実績報告書

デキストラン-マグネタイト磁性流体の生体内挙動と代謝

研究課題

研究課題/領域番号 07680938
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

花市 敬正  名古屋工業大学, 工学部, 助手 (90252311)

研究分担者 川口 健  名古屋工業大学, 工学部, 講師 (80144195)
丸野 重雄  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60024204)
キーワード磁性酸化鉄超微粒子 / デキストラン誘導体 / 磁性流体 / NMR / ベルリンブルー染色 / 電子顕微鏡 / 電子線回折 / 脾臓
研究概要

デキストラン誘導体と磁性酸化鉄超微粒子からなる磁性流体(DM)は生体適合性に優れ、我々は種々のDMを医療分野への応用を意図して創製した。その基礎物性測定と、生体に投与したDMの臓器内の分布や細胞内での代謝を調べた。
1.デキストランにカルボキシル基とアミノ基を導入したカルボキシメチルジエチルアミノデキストランを磁性酸化鉄超微粒子に結合した、新しい磁性流体(CMEADM)の合成をおこなった。
2.ラットに静注後のDM複合体の生体内挙動と分布及び代謝の評価を各種臓器についてパルスNMR測定によりおこなった。CMEADMの血中での半減時間は9.2時間であり、先に合成したATDM,CMDMのそれぞれ1.5,2.8時間に比し長時間血中に滞留している。肝臓、脾臓以外の臓器へは取り込まれていないが、腹腔投与では腹部リンパ節にも鉄の発色反応が観察された。
3.CMEADMをラット尾静脈に投与後、パラフィン切片のベルリンブルー染色標本から組織内の鉄分布経時的に観察した。肝臓では投与から2〜3日にかけて徐々にクッパー細胞に集積されているが、1週以後鉄染色反応が全く観察することができない。脾臓では、血中のDMが減少するとともに辺縁帯に集積し、1〜6週にかけて徐々に辺縁帯外周に移動いくと思われる状態が観察できた。投与12週後には辺縁帯には全く鉄反応が見られなく、赤碑随の生体本来が貯蔵している鉄に同化していくと思われる。
4.CMEADMを投与した臓器の電子顕微鏡観察より、肝臓ではクッパー細胞の、脾臓ではマクロファージのライソソームに凝集している。電子線回折法より投与から4週まではその凝集が酸化鉄の回折像であったが、8〜12週後の回折像は非晶質であった。
5.ラット腹腔より採取したマクロファージを培養しDMの細胞内取り込みと凝集の時間経過を形態的に観察した。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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