研究概要 |
(1) 毛細血管内白血球速度検出 白血球の速度に対応した時空間フィルタをGabor関数を基本にして作成し,この時空間画像に適用し,見事に白血球の軌跡を抽出することが出来た.その際,血管壁すぐ内側の血しょう層は明るいので,それを追跡するSnakeを作成し,その上に空間軸を設定すると,時空間画像上により明瞭な軌跡が得られた.また,血管壁から色々な距離の線上の時空間画像(2次元)を並べた3次元時空間画像では軌跡が不完全ながら円筒状にでてきた.今後,それにフィットしたフィルタを構成することにより,検出能力を向上させる. (2) 走査型レーザ検眼鏡による白血球(もしくは血小板)検出 用手的に毛細血管をトレースし,その線上の濃淡値の時間変化を示す時空間画像を作成し,それに対して従来からの過蛍光点軌跡検出のためのGaborフィルタ法に加えて,Hough変換法による検出の検討を行った.Hough変換法では一部誤検出はあるものの,過蛍光点軌跡がうまく抽出できた.そしてROCカーブによる検出能の評価を行った.今後は,(a)相関法を用いることにより,眼底の動きを補正して安定した時空間画像を得る.(b)すべての画素位置で明度変化の正規化を行い,その中から毛細血管候補を探索・抽出することを行う.
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