研究概要 |
本年度の研究実績は以下の通りである. 1セファロ画像のファジィクラスタリング ヒトの頭蓋骨は成長発育過程により様々な形態をしているので,セファロ画像(頭部X線規格写真)も多種多様である.そのため,セファロ画像を統一的に処理するためには,前もってセファロ画像のフラスタリングが必要である.ファジィC-Meansクラスタリング法などを適用したが,セファロ画像にはかなりの個人差があり,未だ十分なクラスタリングは実現されていない.これについては,来年度以降の継続課題としたい. テーンプレートマッチングの評価規範 テーンプレートマッチングの評価規範として,新たに画像の分散を考慮した類似性測度を提案した. テーンプレートマッチング あらかじめ同一クラスタに属すると思われるセファロ画像に対し,ニューラルネットワークによるピラミッド探索を行い,セファロ画像の全体的な濃淡分布から,対象とする計測点の探索領域をまず決定した(ニューラルネットワークによる大域的探索),これにより,テーンプレートマッチングを行う領域が限定され,演算時間の大幅な短縮が実現した.その後,決定された探索領域内で,ファジィ類似性測度や画像の分散を考慮した類似性測度を用いてテーンプレートマッチングを行い(局所的探索),数種類の計測点を実用的な誤差範囲内で同定した.これにより,エキスパートによるトレース線画を一切中間情報とせず,直接セファロ原画像から計測点の同定が可能になった.
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