研究概要 |
平成7,8年度の成果として、種々セラミック(多孔体のハイドロキシアパタイト、ガラスセラミック(AWGC)とアパタイトを形成させたガラスセラミック(Ap/AW)等の上でラット骨髄細胞を用いてのin vitro骨形成実験を確立し、さらにこの骨形成を生化学的、物理化学的に検索して、生体内での骨形成に匹敵しうることを確認した。すなわちAlkaline phosphatase活性,Bone Gla protein mRNAの遺伝子量がラットの海面骨に匹敵しうることを見つけ、またX線解析やFTIRでこれらの解析パターンがラットの骨と類似であることを見いだした。 最終年度であ今昨年度はこれらセラミック上で形成されたin vitro骨形成が生体内への移植によりさらなる新生骨形成を生じることを生化学的また遺伝子発現の実験により確かめた。すなわち多孔体のHA内であらかじめ骨髄細胞の培養によりin vitro骨形成を生じさせ、これをラット皮下へ移植しAlkaline phosphatase活性,Bone Gla protein mRNAの遺伝子発現の解析を行い、これらの活性や遺伝子量が非常に高値であることを確認した。また組織的にも明らかな新生骨形成を見いだした。 さらに、最近予備実験ではあるが、同意の下に人(患者)骨髄骨髄の培養をおこない,dexamethasoneの存在下にin vitro骨形成が可能であることを確認した。 以上より、本研究課題である“遺伝子発現よりとらえた骨形成能を有する生体材料の開発(種々生体材料上での骨髄細胞の培養ならびにその移植)"の実験は予定通り進行していることを報告いたします。
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