研究課題/領域番号 |
07680960
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
本津 茂樹 近畿大学, 生物理工学部, 助教授 (40157102)
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研究分担者 |
細井 美彦 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (70192739)
松本 俊郎 近畿大学, 生物理工学部, 助教授 (50110242)
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キーワード | バイオセラミックス / ハイドロキシアパタイト / インプラント材 / レーザーアブレーション / 生体親和性 / in-vivo / in-vitro |
研究概要 |
ArFエキシマレーザーアブレーション法でハイドロキシアパタイト(HAp)薄膜の作製を試みた。まず、薄膜用ターゲットとしてHAp粉末と五酸化リン粉末を混合プレス成形したものを用いて、膜中のCa/Pの比の調整を行った。薄膜を得る方法として、成膜後に熱処理を行うポストアニール法と、真空チャンバー内のin-situ成膜法を試みた。前者の場合、基板温度100℃、4mtorrの酸素ガス圧中で成膜後、500℃-1時間の熱処理を行うことにより、チタン、アルミナ、熱酸化シリコン等の基板上に結晶化HAp膜を得ることができた。また後者の場合、基板温度450-500℃で、酸素+水蒸気ガス100motorr中で、上記基板上に結晶化HApを得ることができた。また、HApと格子整合性の良いサファイア基板上に、初めてc軸配向HAp膜を得ることにも成功した。さらに、テフロンやポリイミドといった高分子基板上にも結晶化HAp薄膜の作製に成功し、生体親和性と柔軟性を兼ね備えたインプラント材を実現した。 HAp薄膜の機械的特性として、ダイナミック微小硬度計によるHAp膜のダイナミック硬度(DH)と、引っ張り試験機による固着度の測定を行った。その結果HApのDH硬度は390であった。引っ張り試験では無機物基板で54MPa以上(試料固定用の接着剤の方が剥離を起こし計測不能)の引っ張り強度を示した。高分子基板上では0.5MPa(テフロン)、10MPa(ポリイミド)であった。 Ti-6Al-4V基板上にHAp薄膜をコーティングしたインプラント材(人工骨)を作製し、in-vitroによる生体親和性の評価を行った、細胞としてマウス胚由来の3T3-E1線維芽細胞を用い、シャーレ内で細胞培養を行った結果、細胞の接着と増殖が認められた生体親和性を確認した。in-vivoによる生体親和性の確認は現在準備中である。
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