第1期(4月-6月)では、UNCITRAL YEARBOOKの起草資料を参照しつつ、UNCITRALの国際カウンター・トレード取引に関するリ-ガル・ガイドの約半分に関して翻訳を完了した。翻訳結果については、関係者に意見を求めた。 第2期(7月-9月)では、起草資料に基づくリ-ガル・ガイドの翻訳を継続すると同時に、7月から8月の短期海外調査(私費)の機会を利用し、諸外国の文献収集(特に国際司法裁判所附属図書館の利用は有益であった)および開発途上国(主としてアジア・アフリカ・南米諸国)の関係者からのヒアリングを実施した。 第3期(10月-12月)では、リ-ガル・ガイドの翻訳を継続・完了すると同時に、国内における補充的な文献の収集および関係者からの意見聴取を実施した。 第4期(1月-3月)では、補充的な文献収集および関係者からの意見聴取を継続・完了した。現在、収集した文献資料・意見聴取に基づいて、カウンター・トレード取引の法規制に関する検討作業を行っている。また、検討作業の中で判明した事柄に照らして、リ-ガル・ガイドの翻訳に誤解がないかの見直し作業も実施中である。 以上のように、本研究の第一の目的である、UNCITRALのリ-ガル・ガイドの内容の検討についてはほぼ完了し、第二の目的である、わが国際私法・国際取引法における国際カウンター・トレード取引の法規制のあり方に関する検討については、現在、まとめを行っているところである。作業が終了し次第、これらの研究成果を公表したい。
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