Cartan型Lie超代数のWeylの相互律について、自然表現のtensor積の中での可換子環の構造を多くの場合明らかにすることができた。これとCartan型のLie代数の同様の結果をあわせて1995年秋に数理解析研究所短期共同研究集会、および日独セミナーにて講演した。明らかになったのはLie環の階数に比べてtensor積の階数があまり高くない場合に限られる。この場合には可換子環が対称群の群環の直接の拡張である写像半群の半群環に一致することがLie代数、Lie超代数の場合共に確かめられた。Lie超代数の場合はこの半群環の表現は忠実ではなく退化しているがその次元公式などもある程度の結果を得ている。 また当初の研究計画以外にもWeyl群の既約表現の両側セルの不変量を計算するなどの結果を得たが、これらの計算には数式処理システム、そのプログラムを作るための道具としてノートパソコンなどを大いに活用した。以上の結果はワイル群のセルの不変量については準備中であるが、他のものはすべて雑誌に投稿、受け付けられた。
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