研究概要 |
Dを複素平面上の開単位円板,HをD上の解析関数の全体とする。さらに,ν,μをD上の有限正測度,O<P,q<∞とする。ここで,ある定数C>oが存在して,すべてのf∈Hに対して(∫_D1f1^qlν)^<1/q>【less than or equal】C(∫_D1f1gyu)^<1/p>となるとき,(ν,μ)-Carleson inequality of(q,p)をみたすという。本研究においてはμにある仮定を付けたとき,この(ν,μ)-Carleson ineqality of (q,p)をみたすための必要十分条件が得られた。この問題については、μが非常に特殊なとき,すなわちdμ=(1-1Z1^2)^αdm,α>-1のときOleinik-Pavlovによって得られていた。ただし,これはp【less than or equal】qのときだけであった。その後Lueckingによりμ=mのときにq<pのもとで,必要十分条件が得られた。ここでmはD上の2次元Lebesgue測度を表すものとする。私はこの結果を踏まえて,以前に北海道大の中路教授と共同でμがdμ=wdm,Wzoで, W∈(A_2)_2という仮定の下で必要十分条件を得た。ただし,これはp=q=2のときだけであった。今回の研究においては,p【less than or equal】qのとき,dμ=wdmα,dmα=(1-1ZR)^αdmで,W∈(AR)という仮定の下で必要十分条件を得た。さらにq<pのときには,D上のBergman空間における補間点列を一般的に定義し,それについて考察することにより,上のような測度μについての必要十分条件を得た。これらの結果にはもう少し,仮定が必要であるが,それらについては複雑になるのをさける為省略する。また,これらの結果はp【less than or equal】q及びq<pの場合を統一的に特徴付けており興味深く思われる。
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