1.指数関数族f_λ(z)=λe^zに対するサ-ストン・アルゴリズム、 特異軌道が有限な指数関数の位相的モデルが与えられたとき、それが、本当の指数関数で実現されるための必要十分条件を与えた。(ミュンヘン工科大学 D.Scleicherとの共同研究) 2.二次多項式の列の幾何学的極限 c_n>1/4を実数列で1/4に収束するものとするとき、Pc_n(z)=z^2+c_nの定める力学系は、適当な部分列をとると、ある(2元生成の)幾何学的極限と呼ばれる力学系に「収束」する。このとき、この列に関し、ジュリア集合のハウスドルフ次元が連続であることを示した。 3.二次多項式のジュリア集合のルベ-グ測度 すべての周期点が反発的で無限回くりこみ可能でない二次多項式のジュリア集合のルベ-グ測度がOであるという定理の証明に新しい定式化を与えた。
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