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1995 年度 実績報告書

新規フッ素化試薬F′担持金属酸化物の調製とその反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07740560
研究機関北海道教育大学

研究代表者

中村 秀夫  北海道教育大学, 教育学部・函館校, 助手 (30207906)

キーワードFluorination / metal oxide / potassium fluoride / iron (III) oxide / calcination
研究概要

安価なNaF、KF・HF及びKFをAl_2O_3、SiO_2、TiO_2、SnO_2、Fe_2O_3、ZrO_2の酸化物に含浸法で担持させ100、300、500℃で空気中3時間焼成し試薬とした。反応は2,4-ジニトロクロロベンゼンに対して溶媒アセトニトリル中で行いその活性を比較した。また比較のためすでに報告のあるKF・CaF_2の反応も行った。その結果NaFと金属酸化物、KF・HFと金属酸化物、KFとAl_2O_3、SiO_2、TiO_2、ZrO_2では活性化が見られなかったものの、KF/Fe_2O_3では活性化が見られた。
担持法、担持割合、焼成温度等の検討を行った結果、KFを水溶液として酸化鉄に担持する方法がよく、担持割合としてはKF/Fe_2O_3=2:3が最も良い結果が得られた。また焼成温度に対する影響で興味ある結果が得られた。100℃焼成ではその活性はKF・CaF_2と同程度であったが、KF・CaF_2の場合には300、500℃焼成でその活性が著しく減少したのに対してKF/Fe_2O_3ではむしろその活性は向上した。
他の基質として臭化ベンジル、塩化ベンジルおよび塩化ベンジル誘導体のフッ素化反応を行い反応がKF・CaF_2同様に進行することを確認した。今後は他のハロゲン化物、エポキシド等に対する反応を計画している。
KFとFe_2O_3の担持割合を変化させて活性を比較したところKFが少量であるほど活性化された。またXRDにより解析ではKFとFe_2O_3の結晶しか観測されなかったことからFe_2O_3上にKFが分散することにより活性化されていると思われる。
また、KF/Fe_2O_3による塩化物のフッ素化の際にBu_4NBrの添加により反応性が著しく向上した。これは系内で生成するBu_4NFによる効果よりも大きくKF/Fe_2O_3の塩化物のフッ素化反応の際にBrイオンの添加による活性化が生じているとも考えられ今後検討する計画である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2014-11-20  

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