1.モデル追従指令信号発生器に基づく離散時間適応制御アルゴリズムの定式化およびロバスト安定性解析と数値シミュレーション (1)上記のアルゴリズムの1入出力系への適用実験を行い有効性を確認した(日本機械学会論文集(C)編にて発表:別表参照)後、多入出力系への理論拡張を行った。 (2)対象としているタンク搬送に伴う液位振動抑制問題のように入出力数が異なる場合には良好な制御性能が得られないことが判明した。 (3)上記手法の安定化機構を重視することにより新たな制御系構成法を考案・定式化した。 (4)数値シミュレーションにより上記新手法の有効性を検証し、その結果を研究会(第10回熊本県産学官技術交流会:熊本県工業技術センター他4団体共催;H8.1/23熊本厚生年金会館)にて発表した。 2.液体タンク搬送実験装置の設計・製作および制御実験 現有の1自由度位置決め制御実験装置に液体タンクを搭載する形式の実験装置を設計・製作した。新規提案方式による能動的スロッシング制御実験を実施した結果、液位振動を考慮しない場合と比較して、最大振幅にして約1/10以下の液位振動抑制が達成されることを確認した。(平成8年日本機械学会機械力学計測制御講演会(D&D '96)にて発表予定) 3.今後の研究展開 (1)搬送液体量変化に対するロバスト制御性能の検証実験の実施 (2)搬送時の垂直方向外乱(搬送路の凹凸)への対応策の検討
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