本研究においては、イメージングプレートの可視から紫外領域での記録特性を評価することを目的とし、以下の項目を実施した。 1.輝尽発光の二次元読み取り装置の設計製作 ステッピングモーター駆動二次元走査ステージおよびモータードライブ回路、ならびに絶縁I/Oインターフェイスを設計・製作した。これにより、パーソナルコンピューター制御の二次元読み取り装置が完成した。 2.単色光源の設計・製作 波長200nm前後の出力光が得られるように、重水素ランプとモノクロメータを用いた単色光源を製作した。この光源により波長200nmから400nmの範囲で、スペクトル幅1nm程度の出力光が得られた。また、出力光を一定時間だけ照射することが可能なように、コンピューター制御の電磁シャッターコントローラーを設計・製作した。これにより10msec程度の精度で照射時間を制御することが可能となった。 3.分解能テストターゲットの製作 分解能を評価する際には、テストターゲットを透過した強度分布パターンを記録し、再生する方法を用いることとした。波長200nm付近の紫外領域においてはこの領域の光を透過させる基板、例えば合成石英基板上にパターンが描画されているものが必要となるが、このような仕様のものは市販されていない。したがって、フォトリソグラフィ・プロセスにより、合成石英基板上にアルミニウムのパターンを作成することとした。市販のテストターゲットをマスターのマスクとして用い、プロセスの条件を最適にしてやることで、線幅5mmのアルミニウムパターンを合成石英基板上に転写することができた。
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