公共広場の基礎的な景観評価とデザイン要件を踏まえ、これらを総合すべく公共空間として、公共広場の設計を支援するための研究を行った。 1.はじめに、デザイナ-の図面分析をグリッドやスケールの形態的な側面から行い、環境と広場施設との関係性を把握した。初めに、公共広場の事例集を目的別に把握し、できるだけ意匠設計や立地条件の異なる広場(アメリカンランドスケープデザイナ-の作品、フランス、イタリアの諸都市の広場)の図面を対象として、意匠形的な形態分布を行い、とくに環境を取り入れたデザイン技法について、その形成のしくみについて分析した。 1.「公共広場の立地特性の景観的検討」 周囲の立地特性をいかした景観づくりを行うために、広場が周囲景観とのの中でどのようなおさまりを見せているかを、広場外部の主要視点から眺めた写真調査を行い、その景観的検討を行った。また、できるだけその広場が観られる高さや見えの角度(俯角、仰角)を測定し、その定量的特性も把握した。とくに、景観的な構図としてどのようなおさまりを見せているかを代表的な視点場からの写真資料をもとに分類した。 2.「公開空地における広場のデザインに関する研究」 対象広場におけるデザイン要素の定量的な調査と意匠パタンの調査を行った。とくに、大阪や京都の公開空地に対して、ファニチュアの設置状況、緑地資源の存在量、景観的修辞(点景、場所性表現、スクリーンetc)、陰影について着目し、それらの意匠パタンを整理した。 3.「駅前広場のモデルデザインの検討 奈良の駅前広場をモデルケースに、駅前広場のデザインをケースステディとして試みた。駅舎や高架構造物との接続関係がなるべくスムーズに表現されるようなイメージ案を作成した。
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