研究概要 |
本研究(=ナノサイズ無機コア/ポリジアセチレンシェル層複合超微粒子の合成と光物性)は、ナノサイズ金属超微粒子の自由電子と高分子のπ電子の相互作用を利用して、新しい光物性を持つナノサイズの複合材料の作成法の確立と光物性の評価を中心とした基礎研究である。 我々は、まず、Au(コア)/ポリジアセチレン(シェル)系とAg/ポリジアセチレン系二種類複合ナノサイズ超微粒子を作製した。ジアセチレンノモマ-を含んだエタノルを均一な25nmの金コロイド水溶液に注入して、ジアセチレンモノマーが金微粒子の表面に吸着されて、紫外線ランプの照射することにより、表面のジアセチレンシェル層が重合され、Au(コア)/ポリジアセチレン(シェル)複合超微粒子になった。光吸収スペクトル強度によって、ジアセチレンが金超微粒子コロイド溶液中には純粋溶液中により、重合しやすいことが明らかにした。そのpH依存性、Phase Transfer、Thermo-chromismとPhoto-chromismなども調べて、またLB製作法によるポリジアセチレン膜の光物性と比較した。この内容の一部はJ. Chem. Soc. Chem. Commun.に載せられた。 また、Ag/ポリジアセチレン系については、表面に銀イオンを吸着しているジアセチレンのベシクルが、紫外線ランプを照射することにおって、コアのジアセチレンが重合され、ポリジアセチレンになる。表面の銀イオンは光還元され、銀のシェルとなって、内部構造を持つ銀とポリジアセチレン複合超微粒子が得られた。光吸収スペクトルと透過電子顕微鏡で複合超微粒子の構造を評価したうえで、Raman分光(SERS),フオトルミネセンスを測定した。この内容の一部はAppl. Phys. Lett. に載せられた。
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