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1995 年度 実績報告書

変性勾配ゲル電気泳動法を利用した土壌微生物群集構造に解析技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07760066
研究機関九州大学

研究代表者

境 雅夫  九州大学, 農学部, 助手 (20225775)

キーワードDGGE / PCR / 微生物群集構造 / 植物根圏
研究概要

土壌-根系に生息する微生物群集のうち、特定の微生物種が植物の成育に及ぼす影響については多くの知見がある。しかし、共存する微生物群の群集構造ないし、その変化が植物成育に及ぼす影響についての知見は極めて少ない。その理由は、微生物群集構造の簡便迅速な調査法の開発が遅れているためである。そこで、土壌-根系細菌群集構造の解析方法として、PCR-DGGE法(変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法)の導入を試みた。
まず、Agrobacterium rhizogenes,Erwinia carotovora,Pseudomonas fluorescens,Pseudomonas solanacearum, serratia marcescensの5種類の細菌を用いて、PCR-DGG法の検討を行った。PCR増幅用のプライマーとしてDG-1およびDG-2、うちDC-1は5^1末端に40塩基にGC-clampを付けたものを用いた。両プライマーを用いてPCR増幅を行った結果、各細菌のゲノムDNAから目的のDNA増幅断片が一本ずつ得られた。この5種細菌の16rDNA増幅断片について、35%〜45%変性剤濃度勾配ポリアクリルアミドゲルを用いて、150volt、3時間のDGGEを行った。
その結果、DNA断片は細菌種によって異なる移動度を示し、PCR-DGGE法により各細菌種を特定できることが確認された。さらに、PCR-DGGE法が、土壌や根の細菌群集構造の解析に適用できるかどうかを調べた。少量の土壌および根サンプルから直接DNAを抽出し、PCR増幅した16rDNA断片をDGGEで調べた。その結果、土壌および根サンプルから多数のバンドが検出され、いずれの細菌群集構造も多様であり、かつ両者の細菌群集構造は大きく異なっているものと推察された。
以上の結果から、PCR-DGGE法は土壌-根系の細菌群集構造の解析に有効であると判断された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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