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1995 年度 実績報告書

ハイブリットコラーゲン膜の特性解析

研究課題

研究課題/領域番号 07760249
研究機関東京農工大学

研究代表者

野村 義宏  東京農工大学, 農学部, 助手 (10228372)

キーワードコラーゲン / 膜 / ブタ真皮 / サメ真皮
研究概要

コラーゲンは結合組織の主要構成成分であり、その機能は組織形成と構造維持の他に生化学的機能が注目されている。I型コラーゲンはコラーゲン線維の主体であり、ソ-セージケーシングなどの食用材料から、細胞培養基質などの生化学材料、化粧品原料として利用されている。これらの利用形態は、主にゲルまたは膜の状態であるが、いずれもウシなどの陸生動物由来のものであるため、その特性に限りがある。そこで、陸生動物由来のコラーゲンと性質が異なると予想される水生動物由来のコラーゲンに着目し、新たなコラーゲンの利用を広げることを考えた。
本年度の研究ではブタおよびサメ由来のコラーゲンを再構成したゲルから膜を形成する方法を検討し、このゲルおよび膜の特性、変性温度・破断強度・保水性について検討した。ゲルおよび膜の熱安定性は示差走査熱量測定(DSC)で行った。ゲルおよび膜の破断強度は山電社製クリープメーターで、また、膜の水分保持力は異なる水分活性デシケーター中に24時間保持し、その重量変化を測定した。サメコラーゲンの変性温度は、ゲルで39°C、水中での膜で44.5°Cであり、いずれの場合もブタコラーゲンの変性温度より低いものであった。ゲルの破断強度は、サメコラーゲンおよびゼラチン共にブタより強固で、弾性に乏しいものであった。膜の水分保持力はサメの方が高湿度側で著しく高いものであった。この水生動物由来のコラーゲンの特性から、さらに陸性動物由来のコラーゲンとのハイブリットコラーゲンを創製することは、従来用いられてきたコラーゲンの利用範囲を広げる意味でも重要である。特に、コラーゲン膜としての特性を明らかにすることは実用面での利用価値が高まる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.NOMURA,et al.: "Renaturation of α1 Chains from Shark Skin Collagen Type I" J.FOOD SCIENCE. 60. 1233-1236 (1995)

  • [文献書誌] Y.NOMURA,et al.: "Separation of Anti-Shark Type I Collagen Antiserum and its Partial Characterization" Biosci.Biotech.Biochem.60. (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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