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1995 年度 実績報告書

伝染性軟疣ウイルスの分子疫学と病原性を規定する遺伝子の検索

研究課題

研究課題/領域番号 07770221
研究機関岡山大学

研究代表者

中村 純  岡山大学, 医学部, 助手 (20227903)

キーワード伝染性軟疣ウイルス / ゲル内制限酵素消化法 / 分子疫学 / チミジンキナーゼ遺伝子
研究概要

1.伝染性軟疣ウイルス(MCV)の本邦における分布状況を解析する目的で、伝染性軟疣病巣709検体を、ゲル内制限酵素消化法を用いて、制限酵素BamHIの切断パターンにより分類した。さらに、各型ゲノムの制限酵素地図を作成し、そのゲノムの特徴を明らかにした。そして、これらより次の結果を得た。(1)検出頻度は、1型642例、2型24例、3型37例、4型6例であった。(2)本邦で検出される1型は、すべてvariant(1v)に分類された。しかし、ヨーロッパにおいて最も高頻度に検出される1型のprototypeは1例も検出されなかった。(3)これらの1vは、さらに、1va,1vb,1vcおよび1vdの4種類に細分類が可能であった。検出頻度は、1va454例、1vb157例、1vc29例、および1vd2例であった。BamHIによる1vウイルスゲノムの制限酵素地図を相互に比較した結果、主な変異部位は、1vaの制限酵素地図上では、E断片とI断片の接合部付近に認められた。これに対して、1vdでは、E断片とJ断片の接合部に認められた。(4)1vbでは、両端の断片の長さに多様性が認められた。(5)2型と3型の検出頻度に関しては、本邦ではヨーロッパとは逆に、3型の検出頻度が2型よりも高かった。(6)4型の制限酵素地図は2型との類似性が認められ、2型と4型は近縁関係にあることが示唆された。
2.MCVの病原性に関連すると考えられる酵素の一つであるチミジンキナーゼの遺伝子を、オリゴヌクレオチドをプローブとしたサザンハイブリダイゼーション法を用いて、1vaのゲノム上で検索した。その結果、ウイルスゲノムの端に近い部分に存在しているHindIIIのK断片にシグナルを認めた。現在この断片をプラスミドにクローニングし、詳細な制限酵素地図を作成中である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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