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1995 年度 実績報告書

高速液体クロマトグラフィー質量分析計による体組織試料の分析とデータベースの作製

研究課題

研究課題/領域番号 07770328
研究機関福岡大学

研究代表者

稗田 洋子  福岡大学, 医学部, 助手 (00181058)

キーワードLC / MS / キャピラリーカラム / 固相抽出 / 血液 / 尿 / 毛髪 / スクリーニング
研究概要

高速液体クロマトグラフィー(HPLC)・質量分析計(MS)(LC/MS)を用い、ヒト体組織試料中の薬毒物スクリーニング分析法を確立する目的で研究を行った。MSのイオン化はfast atom bombardment(FAB)法、インターフェースはキャピラリーチューブ(55μm,i.d.)とfritを用いた。LCはカラムスイッチングシステム・Develosil C_<18>(0.3mm,i.d.)キャピラリーカラム(濃縮・分離)を用い、ミクロ流量用に改造したシステムで行った。移動相は水・メタノール系に酢酸を加えた系をベースとし、分離は高極性から低極性物質まで検出できるようにメタノール濃度勾配グラディエントにより行った。試料の前処理は、毛髪はアルカリにより溶解させた後、その他の試料は過塩素酸により除蛋白した後(尿を除く)、Extrelutを用いて固相抽出を行った。内部標準物質(IS)として7-エチルテオフィリンを用いた。多くの薬毒物はこのグラディエント溶離により、分離・検出された。検出されたピークはISの保持時間(RT)と対比することによる相対保持時間(RRT)を求めた。化合物Xの相対保持時間RRT(X)=RT(X)/RT(IS)×1000で求めた。LC/FAB-MSにはデータベースがなく、マススペクトルが得られてもGC/MSのような検索が出来ない。今回はRRTとマススペクトルを検索ファイルに登録し、それらから検索できるように入力した。今回は血液・尿・毛髪について、ほぼいつも検出される物質、および向精神薬や睡眠薬等50の物質について登録を行った。入力データをさらに増やすことにより、今まで不可能とされてきたLC/MSによる薬毒物スクリーニング分析が実現できると考えられる。しかし、数千数万とある化合物を考えると、個人レベルでの入力には限界があり、商業レベルでのLC/FAB-MSにおけるマススペクトルパターンによる検索データベースの供給が強く求められることも再認識された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoko Hieda: "Highly sensitive and rapid determination of theophylline,theobromine and caffeine in human plasma and urine by gradient capillary high-performance liquid chromatography-frit-fast atom bombardment mass spectrometry" Journal of Chromatography B:Biomedical Applications. 667. 241-246 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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